先日、いつものように近所の「まいばすけっと」で買い物をしていたところ、思いがけず「ひやむぎ」が棚に並んでいるのを見つけました。
乾麺の陳列されている店は毎回チェックしているので、「ようやく登場しましたね」という感じです。
それから数日後、今度は業務用スーパーでも、ひやむぎを見かけました。こちらも季節商品の展開にはとても敏感な店舗なので、やはり今年はひやむぎの販売が例年よりも早く始まっているのかもしれない、という思いを強くしました。
「そうめんは年中、ひやむぎは夏だけ」
ひやむぎに限らず、季節によって食卓に並ぶものが変わるのは自然なことですが、そうめんとの違いを感じるたびに、まだまだ頑張らなきゃなー、という気持ちになります。
そうめんは、冬でも棚に並んでいて、いつでも買うことができますよね。にもかかわらず、ひやむぎは夏になると現れ、涼しさが和らぐ秋のはじまりとともに、静かに姿を消していきます。
この違いの背景には、大手食品メーカーやスーパーが利用している「POSデータ(販売情報をリアルタイムで管理するシステム)」が関係していて、過去の販売実績をもとに、「この時期に売れるもの」「売れないもの」を緻密に計算し、在庫や陳列のタイミングを決めているのです。
そうめんは季節を問わず一定の需要があるため、通年販売が可能。一方で、ひやむぎは「夏にしか売れないもの」として扱われがちで、店頭に並ぶ期間も自然と短くなってしまうのでしょう。
例年よりは早く陳列されている印象
とはいえ、今年のように4月からひやむぎを見かけるというのは、少し不思議な気がします。
春の訪れとともに気温が高い日が続いたという気候の影響もあるのでしょうが、それだけでなく、ひやむぎに対する消費者の注目が高まりつつある兆しなのかもしれません。
先日も、2024年はひやむぎの生産量が大きく伸びたという記事を書きました。
「ひやむぎブーム到来の兆し?2024年に生産量が24%増加した背景」
個人的には、これが一過性のものではなく、じわじわとした“ひやむぎブーム”の始まりであれば嬉しいなと感じています。
ひやむぎは、その名前からして「冷やして食べる麺」のイメージが強いですが、実はアレンジ次第で一年中楽しむことができる、とても懐の深い存在です。
しっかりとしたコシ、つるりとした喉ごし、そしてほどよい太さ。その絶妙なバランスは、シンプルなつけ汁との相性はもちろん、サラダやパスタ風のアレンジにもよく合います。
もっと日常的に、ひやむぎを楽しむ人が増えてくれたらいいなと思っているし、そのためにも当店もこれまで以上に頑張っていきたいなと思っています。
【特撰ひやむぎ きわだち】
東京都墨田区太平1−22−1 ソラナ錦糸町102
(錦糸町駅北口より徒歩8分、東京スカイツリーより徒歩14分)
12:00~15:00 18:30~21:00 (L.O.30分前 / 木・金はランチのみ)
火・水曜日定休
※席がハイカウンター6席のみのため、大人数や小さなお子様はご案内できないことがございます。
※ご予約はネット予約のみで、記載されている指定の時間及びコースのみのご予約となります。